今日はちょっと書道部の活動紹介を。
書道部は放課後の憩いの場です。コースごとに放課時間が異なる本校、書道部員たちは帰りのSHR終了次第集まってきます。すぐには書き始めないで他のコースの子が来るのをなんとなく待っている子もいれば、今日は時間がないのっ、と言ってすぐに書き始める子も。あるいは、すぐ帰らなきゃならないので今日はみんなの顔を見たらすぐ帰りますっ、っていう子も。
顔見に来ただけってナメてんのか?ふざけんなよコラ?と他の運動部の顧問ならがっつり怒るところでしょうか。
しかし私としては、
あらよく来てくれたね、忙しいのにありがとうね、用事あって帰らなきゃならないのに、書道部のこと思って来てくれてありがとう、みんなに会いたいって思ってくれてありがとう、ちゃんと書道部の一員だわ、うれしいわー、お母様によろしくねー、なんてふうに思います。
他の部員たちも、気を付けてねー、なんて声をかけて送り出します。
そんなんでいいの?と他の先生方からおしかりを賜りそうですが、こうしたそれぞれがそれぞれを認め合い、各々のペースで制作できるゆるーい雰囲気は大きなポイントで、龍谷書道部の好成績を支えている重要な要素だと思っています。
顧問として一番大切にしているのは、ここ書道室が部員にとって「居場所」になっていること。部員たちが自己存在を否定する(される)ことなく、居心地よく安心して書道に打ち込むことのできる環境を整えたい、ここが書道をやりたい生徒たちの憩いの場となってくれればいい、何なら書かなくったっていい、悩み事全部はき出せ、そんなふうにかんがえています。
指導者らしい指導の頻度はそう高くはないかも。顧問は生徒のリクエストに応じてお手本を書いて、時々アドバイスをする程度で、他には制作に励む生徒の横でギターの練習にいそしんだり(内緒ね)するくらいです。大体の技術的なことは先輩方が懇切丁寧に指導してくれるのです。優秀な生徒に支えられている部なのです。
上手くなくったっていいんです、作品がイマイチでもいいんです。
このゆったりとした空間の中で練習するうちにいつの間にか書けるようになるから。とにかく「ここではありのままの自分でいいんだ」って認識できればいい。
ここ最近は特に陽も長くなり、気づいたらもう8時過ぎ、なんてことも。かわいい我が書道部員たちの集中力と打ち込みようには本当に驚かされます。
部員たちは今日も自分のお手本と向き合い、また同時に自己存在と向き合い制作に励みます。
今年も全国展での上位入賞を目指しましょう。